Entyの使い方 サービスが抱える問題点と解決策を勝手に考えてみた

最近Entyっていうクラウドファンディングサービスが話題ですね

最近、クリエイター界隈ではEnty(エンティ)というクラウドファンディングサービス(いわゆるカンパのようなもの)が話題になっています。

特に個人規模のクリエイターさんに人気が高いようで、私のTwitter上のお友達でもEntyを利用している方が何名かいらっしゃいます。

人気の理由はおそらく金額面にあって、なんとEntyではたった100円からでも支援が行えるんです。

そのため資金を募るクリエイター側は支援してくれた人たちに対して負い目を感じづらく、支援を行なうファンの側も少ない金額で気軽に自分の好きなクリエイターを応援できる・・・という構図が出来上がってるんですね。

一見するととても上手く回りそうな仕組みではあるのですが、現時点でいくつかの問題を抱えてそうな雰囲気もありました。

そこで本記事では、私がEntyというサービスに感じた違和感・問題点を文章に書き起こしてみたいと思います。

もちろんそれらに対する解決策も用意してありますので、もしあなたがこれからEntyを使ってみようと考えているのなら参考にしてみてください。

Entyが抱える問題点とは?

私は、現時点でEntyには以下の問題があると思います。

  1. そもそもの市場が小さい
  2. 『一般人』をメインターゲットにしてしまっている
  3. 月額制の支援制度による継続的な作業コストの発生

問題点1. そもそもの市場が小さい

まず大前提として、Entyに限らず日本におけるクラウドファンディングの市場というのはけして大きくありません。まだまだ小さいです。

市場が小さいということはそこに入ってくるお金も少ないということで、それはつまり稼げている人も少ないということです。

例えば2016年6月現在でTwitterのフォロワーが8万人以上いるビタワン氏(代表作:社畜ちゃん)、この方の実績が月20万円前後(推測)ですので、ビタワン氏よりも小規模のクリエイターさんがそれよりも少額しか集められないというのは言うまでもないことでしょう。

少なくともこの記事を書いている時点で月5万円以上の支援を受けているクリエイターさんは全体の20%にも満たないのではないでしょうか。

市場が小さいというのは言い換えれば椅子の数が少ない椅子取りゲームのようなもので、それがどれだけ厳しいものかは言わずとも分かりますよね。

問題点2. 『一般人』をメインターゲットにしてしまっている

これは問題点1の市場の大きさにも繋がってくるのですが、Entyが現在メインターゲットとしているのは企業でも富裕層でもなくただの『一般人』な気がします。

これの何が問題かと言いますと、まず一人あたりの平均単価が低くなってしまうのが問題です。

そして平均単価が低いと、集めた支援金の額よりも支援を集めるためにかかったコスト(労力)の方が上回ってしまうという現象がしばしば起きます。

例えとしては微妙かもしれませんが、ペットボトルのキャップのリサイクル運動(通称:エコキャップ運動)ってありますよね?

あれってキャップをリサイクルすることで得られる金額より、キャップを集めるために車を走らせたりする経費の方が断然高いってご存知でしたか?

キャップ1個あたりの単価が物凄く低いがためにこういった現象が起きてしまっているのですが、それと同じことが起きやすい土壌がEntyには出来上がってしまっているように感じます。

もっと具体的に言いますと、仮にあなたがクリエイターとして1日1万円を稼げる人だとして、Entyの支援者たちへの見返りを提供するために5日間ほど作業をしたとしたならば、少なくともその月は5万円以上の支援金をEnty上で集めなければそれは赤字になる計算なのです。

それができなければ、はっきり言って割に合わない作業で自分自身を追い詰める結果になるでしょうね。

問題点3. 月額制の支援制度による継続的な作業コストの発生

EntyをEntyたらしめているのがこの「月額制の支援」という制度です。

一般的なクラウドファンディングサービスでは基本的には支援というのは1人の支援者につき1回です。

これは継続的に安定したお金を得るのには向かないのですが、逆に言えば支援に対する見返りも1回だけで済むので作業コストが少なく済むのです。

逆にEntyでは月額制を採用しているため中~長期に渡って安定した支援金を得ることができるのですが、その分毎月何かしらの見返りを支援者たちに贈らなければならず継続的な作業コストが発生します。

継続的な作業コストってやってみると案外厄介なもので、例えば日記とかブログとかが三日坊主で終わってしまう人は「続けてやらなければならない」という制約がどれだけ辛いものかお分かりになるかと思います。

要は継続的な作業というのは1回こっきりの作業に比べて苦痛を感じやすく、それはそれだけクリエイターにとって負担になってしまう可能性が大なのです。

Entyはどのようにして使うのが正しいのか?私なりの解決策

上述の問題に対して、私なりの解決策を考えてみました。

  1. 支援メニューはターゲットごとに適切な価格を設定する
  2. 支援への見返りは作業コストを意識する

解決策1. 支援メニューはターゲットごとに適切な価格を設定する

まずは単価の低下を防ぐために支援メニューの価格帯、特にどんな層をターゲットにするのかをしっかりと考えましょう。

この記事を書くにあたって十数名ぐらいのクリエイターさんのページをパラパラと拝見したのですが、はっきり言って皆金額が低すぎます。

大体100~500円ぐらいのメニューが主で、有名っぽい方や実力のありそうな方でも高くてせいぜい3000~5000円止まりでした。

「気軽に応援して欲しい/できる」というEntyの方針通りではあるのでしょうが、それにしてもあまりにも単価が低すぎるなと、これでは上で述べた『一般人』しか集めることはできないぞ、と感じました。

例えばの話ですが、私なら月100~5000円ぐらいの一般人~ややお金持ち向けコースの他に、企業またはセレブ向けとして月30~50万円ぐらいのスポンサーコースを用意しますね。

そしてスポンサーコースの見返りとしては『制作した作品の中で貴社の宣伝を大々的に行います』とか『支援期間中は常にSNS上で貴社を盛り上げ続けます』とか、そういうビジネスっぽいことを提案するんです。

これは民放テレビ局がスポンサーを募って番組を作るのと同じ仕組みですよね。テレビという絶大的な力を誇るアイテムを使ってその企業の宣伝を行なう代わりにスポンサーからお金を引き出している、それと同じようなことをやれば良いのです。

もちろんクリエイター・エンターティナーとして相当の実力が無ければ実を結ぶことのない作戦ですが、そういった単価の高い特別なコースを用意しておくというのは非常に重要なポイントです。

解決策2. 支援への見返りは作業コストを意識する

次に支援に対する見返りを行なうための作業コストを意識しましょう。

ここは何というかクリエイターとしてではなくビジネスマンとしてのバランス感覚が問われる部分なのですが、とにかく見返りを用意するためのコストが支援金の額よりも大きくならないようにメニューの中身を考えましょう。

私ならそうですね、もしかしたら月100円のコースには見返りを付けないかもしれません。付けたとしてもせいぜい『発表前の作品を1日早く公開します』のような追加コストの全くかからないものになるでしょう。

逆に追加コストがかかるようなメニュー(例えばグッズ制作とか)は月3000円からにするとか、とにかくリターンとコストのバランスが釣り合うように心がけます。

クリエイターとしてファン一人一人にに嫌われないようにするというのももちろん大事ですが、それ以上にファンサービスで自分が潰れてしまっては意味がありませんからね。

なのでケチくさいと思われるかもしれませんが、ここはしっかりと〆るべきです。

Entyの使い方、お手本にするべきはやはりビタワン氏

ちなみにちなみに、Entyの使い方としてお手本にするべきはやはり『社畜ちゃん』のビタワン氏だと個人的には思っています。

というのも、この方がEntyの中では最も商業色の強い活動をされていると感じるからです。限りなく企業に近い個人といいますか、まあそんな感じです。

例えば、ビタワン氏の活動の内容を見てみるとこれはどう考えても自分1人で行っているものではなく、おそらく外注などを積極的に使っているのだと思います。

これにより自分自身の時間という最も高いコストを支払うことなく、効率的かつ多角的に活動の幅を広げているのが分かります。

また目標金額達成時の見返り・サービスも、LINEスタンプやおっぱいマウスパッド、果てはMMDモデルまでと、それ単体でお金になりそうな素材ばっかりで、ファンや支援者へのサービスという姿勢を保ちつつ自分の懐にもお金が入ってそうなあたりがとてもちゃっかりしているな、と(笑)

いや、もちろん本当は赤字ギリギリなのかもしれませんが、少なくとも他のクリエイターさんと比べるとビタワン氏は一枚も二枚も上手に活動されているなという印象を受けます。本当に個人なのかと疑いたくなるぐらいには上手ですね。

Enty活用の具体例として参考にするべきお手本でしょう。

なぜEntyを使うのか、その目的をはっきりさせておきましょう

最後にですが、なぜあなたがEntyを使おうと思うのか、その目的をはっきりさせておくことが重要だと思います。

例えば同人活動のように利益度外視の活動なのであれば、Entyで集める金額も月々数千~数万円程度で良いでしょうし、それに対する見返りを用意するのもそこまで難しくはないでしょう。

逆にクリエイターとして生活して行きたい、生活して行くだけの金額を集めたいと思うのであれば、それに見合うだけのしっかりとした計画を練る必要があると思います。

それこそ、上述のビタワン氏と同じかそれ以上にプロっぽい計画、それも長期的な観点での計画が必要になるでしょうね。

中々難易度の高い作業かもしれませんが、ぜひがんばってみてください。

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4 Responses to “Entyの使い方 サービスが抱える問題点と解決策を勝手に考えてみた”

  1. もふ より:

    初めまして。
    ソウルクリスタルを楽しませていただいている者です。
    自分もentyに参加している&タイムリーな話題なので、便乗させていただきますね。

    enty(に限らず投稿SNS全般)では結局のところ、あらかじめ名が売れている人or画像(特にエロ系)でアピールできる人が
    有利になる土壌が出来上がってしまっているんですよね……。
    (支援されている人は大抵、↑のどちらかに当てはまる)

    しかもそういう人はみんな見返りを安値にしているから余計に一般人がそちらに群がって、
    結果として無名の人・文字書きメインの人・広告より創作を優先する人が見向きもされない――という悪循環。

    大手や有名どころが安値アピールすると(実在の店・会社のように)中小レベルが潰れる・消えるのがオチだと思いますが、
    その辺りを考えて行動している方はenty内にどれくらいいるんだろうか……とふと思いますね。

    • taiyoproject taiyoproject より:

      > もふさんへ

      こんにちははじめまして。コメントありがとうございます。

      そうですねえ、大手さんやアダルトのように訴求力の高い商品を扱っている方が強いというのは仰るとおりですね。

      これはEntyに限らず、大勢の人を動かそうとした時に必ず付いて回る問題です。

      そういう意味では私もけして力があるとは言えず、苦渋をなめることの方が多いですね(笑)

      これに対しては弱者なりの戦略・戦術を考えて根気よく戦っていくしかないかなと考えています。

      =====

      ちなみに一つだけ、アドバイスと言えるかは分かりませんが、昔の私の上司の教訓をもふさんにもお伝えしましょう。

      「良い物だけポンとそこに置いてあっても売れることはない。逆に売り方さえしっかりしていればたとえ壊れたボールペンだって売れる。」

      物やサービスを売る時の考え方なんだそうです。

      その上司も昔の自分の上司に教わったと言っていたので、少なくともここ50年ぐらいの間は変わらない摂理なのかもしれませんね(笑)

      「良い物を作っているはずなのに売れない!」

      思った通りの成果が出せず行き詰った作家さんから、よくこういった言葉が聞こえてきます。

      もしももふさんが将来そういった状況に陥ってしまうようなことがあれば、上の教訓を思い出してみてください。

      =====

      ・・・とまあ若干お説教のようになってしまいましたね、どうもすみません。

      最後に、ソウルクリスタルを遊んでいただいてるとのことでとても嬉しいです。ありがとうございます!

      実はソルクリは新作を作ってる最中でして、「2」とはせずに「超完全リメイク版」としてお送りしようと考えています。

      旧ソルクリ(今もふさんの手元にあるやつ)よりもゲーム性やビジュアル面を強化して、さらに遊びやすくかつ面白くなるように現在黙々と作業を続けています。

      もちろんテキストもやや多め、種族設定やら世界設定やら素人が限界まで脳みそを使って絞り出しましたので、ぜひぜひリリースを楽しみにしていただければと思います。

      以下Twitterに上げた開発中画像です。(テキストに一部誤字がありますね、汗)

      https://twitter.com/lifeofsnufkin/status/726316240537411584
      https://twitter.com/lifeofsnufkin/status/747371001751572480
      https://twitter.com/lifeofsnufkin/status/748074303749394434

      ではでは、長くなってしまいましたのでこの辺で。

      お互い進む道は違いますが、がんばって制作を続けて行きましょう☆

  2. もふ より:

    おばんです。
    ツイッターを拝見したところ、新作完成まで あと少しとのことで、フリゲおすすめ記事ともども楽しみにしています。

    • taiyoproject taiyoproject より:

      >もふさんへ

      こんにちは、ご無沙汰しております。

      そう、今年の1月から開発を始めた新作がようやく形になってきたんですよ(笑)

      リリース日が決まりましたらまたツイッターなどで宣伝させてもらおうと思ってます。ではではー(`・ω・´)ゞ

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